デンマークで未成年のシュガーデートの問題

北欧デンマーク通信

デンマークの教育や生活、働き方、制度やデンマーク人の考え方について

こんにちは！デンマーク公認ライセンスガイド・通訳・コーディネーターのウィンザー庸子です。

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デンマークの人口は約580万人で、これは兵庫県の人口規模とほぼ同じとなっています。ちなみに、コペンハーゲン市の人口は市内が約65万人、市外の住宅地なども入れたコペンハーゲン圏では約130万人で、これは神戸市の人口規模に匹敵します。国土の大きさは九州くらいです。

我が家には、デンマーク人の主人、デンマーク人でもあり日本人でもある、中学校1年生と、4年生の男子2人と、1歳のちょうどお誕生日の日から保育園に入った3歳の女子1人と、日本人の私がいます。

そこで私たちがデンマークで生活する中で感じる、デンマークの教育や、仕事や、生活や制度、デンマーク人の考え方について、お話したいと思います。

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デンマークで未成年のシュガーデートの問題

ダンスホールでのセクシーな写真を送って、次のドリンクを買ってもらっているの。。。

月2回美味しいディナーにお供する代わりに、家賃を支払うお金をもらっているの。。。

素敵なホテルで一夜を共にして、高額なバッグやシャンペンやイチゴをもらっているのら。。。

これは、3人の若い女性がシュガーデートについて、デンマーク国営放送に対して話した内容です。彼女達が経験することは様々ですが、彼女たちの自分達がしていることへの認識も様々です。ある種のデートなのか、それともある種の売春なのか。。。

多くの市では、18未満の少女達が、自分よりもずっと年齢の高い相手とシュガーデートしたり、自分を売っているという問題に対応しています。シュガーデートと言うのは、異本でいう所の、パパ活でしょうか。

18歳以上の女性でも、贈り物をもらう為にセックスをしたり、親密な面会をする人はおり、この行為は合法です。しかし、このことは、未成年のシュガーデートも問題ないということにはならないと専門家は言います。

NGOセーブ・ザ・チルドレンの心理療法士アネ・レムシェ氏は、シュガーデートという言葉自体が、その実態に似つかわしくない、非常に無邪気な響きがあると警告します。「シュガーは砂糖ですが、子供や若者は砂糖が好きです。シュガーという言葉には、ちょっと心地よい響きがあります。ほとんど子供っぽい響きです。」

その響きは、例えば多額の貸与奨学金を返済しなければならないといった状況にある場合には、抵抗し難い位簡単に手に入るお金のように思えるでしょう。

しかし、シュガーデートは、実際にはとても砂糖のように甘いものではないとアネ氏は述べます。「若者がデートや性的な行為を売ることは、決して無邪気でも無料でもありません。期待のゲームが開始され、若者がその全容を把握して、拒否することは難しいのです。自分の価値、自尊心、精神の健康を対価として支払うことになる危険性があります。」

アネ氏だけでなく、多くの専門家が、性行為が絡んでいるかいないかに拘らず、そして若者自身が状況をコントロールできていると感じているかいないかに拘らず、シュガーデートはやめるべきだと警告を発しています。究極には自傷行為につながる恐れがあると言います。

アネ氏は、「大証は非常に大きくなる可能性があります。」とため息をつきます。

ロスキレ大学の男女性学研究者クリスチャン・グローエス准教授は、「シュガーデートとは、若者がセックスまたは親密な面会の代わりに、ずっと年上の人から物質的なプレゼントや、体験や、お金をもらう関係のことです。」と述べます。

複数の専門家が、シュガーデートでは多くの場合、親密な写真や動画やデジタルメッセージでの会話のやり取りが売られていると問題視しています。

何をもらったかでシュガーデートなのかそうでないのかが決まるわけではありません。、経口セックスで700クローネ（約12000円）もらうということもあれば、車で送ってもらう、たばこをひと箱もらうということもあり得ます。その全てがシュガーデートと言えます。

専門家は、シュガーデートを、性的なグレーゾーンにあると位置付けることが多くあります。デートと売春の間、性的な好奇心と自傷行為の間のグレーゾーンのどこかであるということです。

NGO性と社会のビヤーネ・B・クリステンセン事務局長は、「こうした交際を、若者自身がシュガーデートと呼ばなかったとしても、私達が制止または禁止できない事実として起こっていることを認識すべきです。若者が搾取されないよう、どのように境界線を引くべきか話をする必要があります。」と述べます。

NGO若者から若者へのヤニック・ドブス事務局長は、シュガーデートがどんな形態のものだったとしても、問題の本質は、非対等な関係にある指摘します。ヤニック氏は毎週、贈り物をもらう為に体を提供してもいいものか知りたい好奇心のある若者や、境界を越えられてしまったと悲しんでいる若者と話をしています。

ヤニック氏は、シュガーデートの偽プロフィールを作って、どんなやり取りがなされるのかを実際に試してみました。「シュガーデートが、お金を必要としていて、もしかしたら寂しさを抱えている、性的に解放された女性に尽くそうという、同等の価値を尊重する関係であるというのは幻想です。現実には、多くの男性が、セックスを買う為にお金を支払っているだけです。」

ヤニック氏は、偽プロフィールを作ることによって、シュガーデートを男性が売春の一種と見ていることを確認しました。ヤニック氏は、セックスがお金をもたらすということが日常化して、若者を売春へと運ぶ道になるになることを懸念しています。

1万人のアクティブユーザーを有するデンマークのシュガーデートサイトSugarDaters.dkは、それは全く意図していないことだと述べます。

SugarDaters.dkの広報デジタルマーケティング・マネージャーのアレクサンドラ・ザネット氏は、「それをしているユーザーは、私共のコンセプトを勘違いしている人です。SugarDatersは他のデートサイトと変わりません。お金の為にセックスをしないように呼び掛けています。」と答えます。

ヤニック氏は、ＮＧＯ若者から若者へに連絡してきた若者の大半は、シュガーデートを関係を築くことでも何でもないと理解していると述べます。「アドバイスの時に話をする若者は、売春や、表通りに立ってそれ以外に選択肢がなくなることは、自分達には全く起こっていないと思っています。彼女達は、『私は好きな時にシュガーデートしてるの、もちろんコントロールしているわ。』と言います。」

しかしＮＧＯ若者の家のギュダ・ヘディング所長は、若者にコントロールができるのか疑問視しています。「若者自身は、自分がしようとしていることが分かっているつもりですが、シュガーダディーが彼女に同意しなかったら、お金、つまり権力を持っているのは彼の方なのです。」

ギュダ氏は、ＮＧＯ若者の家に来る少女との対話から、少女たちが自分が好まないことをするよう強制されることを知っています。シュガーデートをする少女は、特にもともとお金があまりない場合には、お金に依存しやすくなるということをギュダ氏は見てきています。「シュガーデートによって突然もっともっとという気持ちになるのです。シュガーデートで自傷的な関係を持とうと意識してやっているわけではありません。しかし、次第に自分自身を提供するという、結果的により自傷的な行為となり、際限がなくなります。」

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北欧の福祉や環境政策、さらには心地良いを意味するヒュッゲで知られるデンマーク。

国民みな共働きでワークライフバランス重視の考え方、生き方の、実際どうなの？を、

2003年からデンマークに在住の公認ライセンスガイド・通訳・コーディネーター＆主婦で３人の母親の、

ウィンザー庸子がお伝えします。

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