デンマークのモード業界でサイズ多様化の動き

北欧デンマーク通信

デンマークの教育や生活、働き方、制度やデンマーク人の考え方について

こんにちは！デンマーク公認ライセンスガイド・通訳・コーディネーターのウィンザー庸子です。

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デンマークの人口は約580万人で、これは兵庫県の人口規模とほぼ同じとなっています。ちなみに、コペンハーゲン市の人口は市内が約65万人、市外の住宅地なども入れたコペンハーゲン圏では約130万人で、これは神戸市の人口規模に匹敵します。国土の大きさは九州くらいです。

我が家には、デンマーク人の主人、デンマーク人でもあり日本人でもある、中学校1年生と、4年生の男子2人と、1歳のちょうどお誕生日の日から保育園に入った3歳の女子1人と、日本人の私がいます。

そこで私たちがデンマークで生活する中で感じる、デンマークの教育や、仕事や、生活や制度、デンマーク人の考え方について、お話したいと思います。

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デンマークのモード業界でサイズ多様化の動き

デンマークには、古くより人々の思考の基盤となっている、「ヤンテロウ」という不文律があります。この「ヤンテロウ」は、自分を何者と思うなと人を戒めています。人は生まれながらに皆平等であるという日本国憲法の序文と同じメッセージを持っているのです。

この為、人が所有する物や就いている職業などによって、その人に対する態度を変えるのは恥ずかしいという思考をデンマーク人は持っています。

特に最近は、デンマークは多様性を包有する社会を目指すという姿勢を強く打ち出していますので、人種、性別、性的志向、宗教、（他人や社会に危害を加えない限り）考え方などによって差別をしたり、色眼鏡で見たりすることに厳しい姿勢を取っています。

この動きが今、デンマークのモード業界にもやっと影響を与えてきています。

デンマークの洋服会社ガンニ(Ganni)は、今までスモールからラージまでしか服のサイズのバリエーションを提供していませんでしたが、この度エックスラージまでバリエーションを広げることを発表しました。

これまでは、ラージ以上またはスモール以下のサイズの方は、別途設けられた特別サイズコーナーで服を探さねばなりませんでした。日本と同じですね。

ガンニは、提供サイズを拡大することによって、服の生産工場の仕様を変更する費用をかけなければならないにもかかわらず、この決断を取りました。ガンニが、誰もを包容するブランドであるというメッセージを発することになるからです。

デンマーク王立デザイン大学の服飾科長マレ―ネ・クリスチャンセン氏は述べます。

「今までにもプラスサイズの服というのは存在しましたが、誰もを歓迎しているという意味は感じられませんでした。トール、ペティット、カービーといったカテゴリーで服を探さねばならない人は、規定の体形から外れているという感覚を持たざるに入られませんでした。多様性が普通という状態ではなかったのです。」

ガンニは、アメリカのウェブショップとの協働で、エクストラスモール（欧州サイズ30）からエクストララージ（欧州サイズ56）までのサイズを提供するシリーズを展開します。ゴムや調整可能なベルトを採用し、より多くの人の体形に合うように工夫がなされています。

まだガンニブランドの全てのシリーズで多様なサイズが提供されるわけではないのですが、まずは工夫を重ねてその結果を少しづつ試し、多様なサイズを提供する服を増やして行く計画です。

多様性を追求し始めたのは、服飾デザイン兼製造会社だけではありません。デンマーク王立デザイン大学でも、学習で用いるマネキン人形のサイズを従来のスモールからミディアムにあたるヨーロッパサイズの36-38から、実際のデンマーク人の平均サイズであるヨーロッパサイズ40―42に変更しました。今まで間違ったサイズを元にデザインの学習させてしまったという反省と共に。

モードとは、アイデンティティーの象徴です。モードは、性、体形、ライフスタイル、思考の多様性を反映しています。例えばデンマークの服飾デザインには、来て動ける服という評判があり、どの服を着ても自転車に乗れるようにデザインされていると言われています。

デンマークのモード業界は、デンマークが目指す多様性を称賛し、包容するという姿勢を体現すべく、少しずつ、美の概念や規制や人々の固定概念に挑戦しようとしています。

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北欧の福祉や環境政策、さらには心地良いを意味するヒュッゲで知られるデンマーク。

国民みな共働きでワークライフバランス重視の考え方、生き方の、実際どうなの？を、

2003年からデンマークに在住の公認ライセンスガイド・通訳・コーディネーター＆主婦で３人の母親の、

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