デンマークのロイヤルファミリー

写真出典：Kongehuset

北欧デンマーク通信

デンマークの教育や生活、働き方、制度やデンマーク人の考え方について

こんにちは！デンマーク公認ライセンスガイド・通訳・コーディネーターのウィンザー庸子です。

北欧デンマークで私が見聞きすること、感じることをお話しています。

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デンマークの人口は約580万人で、これは兵庫県の人口規模とほぼ同じとなっています。ちなみに、コペンハーゲン市の人口は市内が約65万人、市外の住宅地なども入れたコペンハーゲン圏では約130万人で、これは神戸市の人口規模に匹敵します。国土の大きさは九州くらいです。

我が家には、デンマーク人の主人、デンマーク人でもあり日本人でもある、中学校1年生と、4年生の男子2人と、1歳のちょうどお誕生日の日から保育園に入った3歳の女子1人と、日本人の私がいます。

そこで私たちがデンマークで生活する中で感じる、デンマークの教育や、仕事や、生活や制度、デンマーク人の考え方について、お話したいと思います。

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デンマークのロイヤルファミリー

デンマーク王家は実はイギリスの王家よりも古い歴史を持っており、ヨーロッパでもっとも古い王家です。世界中では日本の皇室に次ぐ2番目に古い王家だそうです。つまり、デンマークの歴史をたどると、王様の暗殺や革命などが起こらなかったのです。

そんな由緒正しいデンマーク王家の方々は、デンマークらしくとてもリラックスしています。王家の方々を招いたパーティーなどではおとぎ話に出てくるような正装もしますが、普段の生活の服装は至って普通な感じで、王家の方々自身も、公務の時以外には、できるだけ普通の生活をしていたいとおっしゃっています。

デンマークは、税金が高額な国なので、税金の使い方の透明性にとても厳しく、女王様や王家の方がもその例外ではありません。年末の新聞には、王家の方々の収支報告と、それに対する識者からの評価も掲載されます。つまり、メアリー皇太子妃はこれだけ使ったが、チャリティーイベントへの参加をこれだけ行っているので支出は妥当だとか、ヨアキム王子はこんなに趣味のカーレースに使っているといったコメントが赤裸々に綴られるのです。日本にいた時には、皇室の方の支出額についてメディアが話題にすることなど考えたこともなかったので、初めて見た時にはびっくりしました。

現デンマーク君主のマルグレーテ2世女王は、デンマーク語、スウェーデン語、ノルウェー語、英語、フランス語、ドイツ語がペラペラで、芸術への才能と関心が高く、パッチワークの本を出版していたり、チボリ公園のバレー劇場の舞台制作や衣装のデザインも手掛けている多彩な方です。同時に、お若い頃にはよく、お付きの方を数人だけ伴って街にお買い物に来たりもする、とても気さくな人柄で、国民にとても人気があります。

日本の美智子上皇后陛下とも芸術のお話で盛り上がるお友達だそうです。

次期デンマーク王となるフレデリック皇太子は、なかなか人間的な人柄で、お若い頃には、王家になんか生まれずに普通のうちに生まれればよかったと発言してしまったり、下着のモデルとお付き合いしたり、多感な青年期をおくりもしましたが、スポーツがお好きで、グリーンランド北部の北極圏での調査探検隊に参加したり、アクティブな方です。

オリンピックがある時には必ずデンマーク・オリンピック委員会に加わり、デンマークを応援します。

実は、奥様は、シドニーオリンピックの際に、シドニーのバーで知り合って、ある意味ナンパしてお嫁さんになっていただいたという、日本では考えられない自由を謳歌してもいます。

オーストラリアのタスマニア出身の皇太子妃メアリーさんは、とても御綺麗で聡明そうな方で、ちょっとやんちゃだった皇太子を、落ち着いたファミリーパパに転身させた技量の持ち主です。皇太子殿下と皇太子妃には、4人のお子さんがいらっしゃいます。1番上は男の子で、その次は女の子、3番目は双子の女の子と男の子でした。王家のお世継ぎも十分に産んで後、今もずっとスリム且つお綺麗でいらっしゃいます。

私も一度、ガイド中に皇居に当たる王家の居城アメリエンボー城の前で、お見かけしたことがあります。門が開いたかと思うと、ガーっと荒い運転の四駆の車高の高い車が出てきて、荒い運転のまま去ってゆき、私たちがポカンとしている間に、その後を警護と思われる車が慌てて追いかけて行きました。皇居に当たるアメリエンボー城の前で荒い運転をする人というのを初めて見たと思ったら、運転手は髪の毛を1本に束ねたメアリーさんでした。。。さすが大自然のタスマニア育ち。。。運転もダイナミック。。。

警護の方々も、本当はメアリーさんに警護の車に一緒に乗ってもらった方が仕事は楽なのではないかと思いますが、公務以外の時間には、プライバシーを尊重しているのだろうな、デンマークらしいなと思いました。

この話をいつかトヨタの代表団の方々をご案内した際に申しましたら、雅子様もご成婚前にはうちのカローラに乗って下さっていたんだよねと教えて下さいました。外車などではなくカローラ、と聞いて、なんだか一層雅子様に親しみを抱いてしまいそうに思いました。

親しみがわくと言えば、デンマークのフレデリック皇太子も、子供のお迎えなどに、デンマークの国民車とも言える、荷台付自転車であるクリスチャニアバイクにお子さんを載せて、お出かけしている写真がよく紹介されます。

また、フレデリック皇太子は若い頃に日本に行った際に、靴を脱ぐ場面があると知らずに、

お座敷に上がった靴下に穴が空いていた、というデンマークを赤面ショックに陥れたエピソードもお持ちです。だれかチェックする人はデンマーク宮内庁にいなかったのかとも思われますが、なんともほほえましいエピソードでもあります。

そのフレデリック皇太子は、東日本大震災の同年に、南三陸の中学校に慰問に行き、中学生と一緒にサッカーをしたり、日本にもメアリー皇太子妃と共に何度もいらしたことがあります。日本の天皇陛下とも同年代ということでお友達で、日本とデンマーク修交条約締結150周年となった2017年には両国の皇太子殿下がお互いの国を訪問したりもしています。

私自身はきらびやかなロイヤルファミリーやセレブな人たちの動向とは全く無縁な生活をしていますしが、デンマークでは華やかな生活を目指している人が比較的少なく、居心地がいい生活を追及している人が多いように思います。デンマークでは、ロイヤルファミリーでさえこんなに普通な感じでリラックス、というのがいかにもデンマークらしいなと思います。

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北欧デンマーク通信　

北欧の福祉や環境政策、さらには心地良いを意味するヒュッゲで知られるデンマーク。

国民みな共働きでワークライフバランス重視の考え方、生き方の、実際どうなの？を、

2003年からデンマークに在住の公認ライセンスガイド・通訳・コーディネーター＆主婦で３人の母親の、

ウィンザー庸子がお伝えします。

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