デンマークで、高等教育を始める若者に提供される住居用コンテナ

北欧デンマーク通信

デンマークの教育や生活、働き方、制度やデンマーク人の考え方について

こんにちは！デンマーク公認ライセンスガイド・通訳・コーディネーターのウィンザー庸子です。

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デンマークの人口は約580万人で、これは兵庫県の人口規模とほぼ同じとなっています。ちなみに、コペンハーゲン市の人口は市内が約65万人、市外の住宅地なども入れたコペンハーゲン圏では約130万人で、これは神戸市の人口規模に匹敵します。国土の大きさは九州くらいです。

我が家には、デンマーク人の主人、デンマーク人でもあり日本人でもある、中学校1年生と、4年生の男子2人と、1歳のちょうどお誕生日の日から保育園に入った3歳の女子1人と、日本人の私がいます。

そこで私たちがデンマークで生活する中で感じる、デンマークの教育や、仕事や、生活や制度、デンマーク人の考え方について、お話したいと思います。

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デンマークで、高等教育を始める若者に提供される住居用コンテナ

デンマークでは、街に出て夏から新たに高等教育を始める若者が、学生寮やアパートを見つけるのに苦労することがよくあります。

学業が開始されるまでにうまく住まいを見つけられなかった若者は、学生寮やアパートが見つかるまで、キャンプ場に停めたキャンピングワゴンで寝泊まりしたり、ユースホステルの二段ベッドに滞在したり、知人のアパートのソファーを借りたりして過ごしたものでした。

こうした状況に対して、多くの若者が高等教育を受けに上京するコペンハーゲン市では、デンマーク第2の都市オーフスで既に実施されている、住居用コンテナの貸し出しを学業が始まる8月から3か月間行うことを検討しています。

社会民主党及び社会人民党が発案し、2021年春にコペンハーゲン市議会で可否が決定されますが、既に他の多くの政党の支持を受けているので、実施される見込みです。

コペンハーゲンでは常に、高等教育が始まる時期に学生用の住居が不足するので、学生の住む場所がないというプレッシャーを、対応に猶予期間を与えることで緩和しようというのが目的です。

コペンハーゲンのヴァルビューのガーメル・エレビヤウ駅のそばに、45の住居用コンテナを設置します。コンテナは18平方メートルで、4人のシェアハウスとなっており、中には4部屋と、4人が共用するトイレ、シャワー、小さな台所があります。賃貸料は週700クローネ（約12300円）です。3か月後には、学生が定住する住居を見つけることが期待され、このコンテナは撤去される予定です。

コペンハーゲン市のラース・ウェイス市長は、この緊急かつ暫定的な住居用コンテナが、住居を探している学生のプレッシャーを緩和する一助となることを願っています。

「最終学年の学生が卒業して行き、新入生がやってくる際には、すぐには住居が適切に卒業生から新入生に回ってこないという一時的な問題が生じます。暫定的な若者の為の住居がこの問題を解決することを願っています。」

23歳のカタリーナ・レアケホルム・マドセン氏は、こうした暫定的な住居がもし自分が新入生だった時にあったら、きっと活用していただろうと思う一人です。

カタリーナ氏は3年前、コペンハーゲン大学でデンマーク語を専攻する為に、シェラン島西部からコペンハーゲンに移り住みました。

しかし同時に、期限付きの住居であるということを懸念もしただろうと、カタリーナ氏は考えます。その為、カタリーナ氏は当時幸運にもアパート所有者の部屋を一室借りることが出来たことをよかったと思っています。

「自分の住まいに対する何らかの安心が、私には必要です。もし3か月後に別の場所を探さねばならなかったとしたら、入居した初めの1週間から別の場所を探さねばならなかったでしょう。コペンハーゲンで住居を見つけるのは大変なことですから。」

デンマーク学生連盟は、この暫定的な学生用住居のプロジェクトを歓迎しています。新しい街で高等教育を始めるのは、それ自体簡単なことではないとマイク・グドベアセン会長は述べます。

しかし同時に、コペンハーゲンの学生の為の恒久的な解決法にも焦点が当たることを望んでもいます。45の住居用コンテナが設置されるのは、これに向けた正しい方向性への第一歩だと考えています。

「若者や学生を対象とした、学生用の賞与奨学金で賄える範囲の賃料の住居が、もっと多く必要です。」

コペンハーゲン市の保守党代表ヤコブ・ネセーアー議員は、コペンハーゲン市の周辺の市も、コペンハーゲン市が取り組む暫定的な住居のような、学生の住居確保への対策を取るべきだとしています。

「デンマーク工科大学のあるリュンビュー、デンマーク商科大学のあるフレデリクスベア、ロスキレ大学のあるロスキレを管轄する市は、学生用の住居を提供すべきです。」

ロスキレ市は、この意見に賛成ですが、同時に、学生たちがロスキレ市ではなくコペンハーゲンに近い所に住みたいと希望することを知っています。ロスキレはコペンハーゲンから中距離電車で約35分の所にあります。リュンビュー・トーベック市は、リュンビューでも同じ現象がみられると言います。コペンハーゲン市の中に独立した市として存在するフレデリクスベア市は、学生用の住居を提供すべきであるという意見を支持しています。

写真は、オーフス市で既に実施されている学生用コンテナです。

出典：Studenterhus Aarhus / DR

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2003年からデンマークに在住の公認ライセンスガイド・通訳・コーディネーター＆主婦で３人の母親の、

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