デンマークに関する雑記

日本国外(うちの場合デンマーク)での日本語教育は、日本で英語を勉強するのと同じ位?難しい。。。

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北欧デンマーク通信

デンマークの教育や生活、働き方、制度やデンマーク人の考え方について

こんにちは!デンマーク公認ライセンスガイド・通訳・コーディネーターのウィンザー庸子です。

北欧デンマークで私が見聞きすること、感じることをお話しています。

デンマークの人口は約580万人で、これは兵庫県の人口規模とほぼ同じとなっています。ちなみに、コペンハーゲン市の人口は市内が約65万人、市外の住宅地なども入れたコペンハーゲン圏では約130万人で、これは神戸市の人口規模に匹敵します。国土の大きさは九州くらいです。

我が家には、デンマーク人の主人、デンマーク人でもあり日本人でもある、小学校5年生と、2年生の男子2人と、1歳のちょうどお誕生日の日から保育園に入った2歳の女子1人と、日本人の私がいます。

そこで私たちがデンマークで生活する中で感じる、デンマークの教育や、仕事や、生活や制度、デンマーク人の考え方について、お話したいと思います。

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日本国外(うちの場合デンマーク)での日本語教育は、日本で英語を勉強するのと同じ位?難しい。。。

私の8歳と11歳の息子たちは、平日はデンマーク人として、デンマークの学校に通っていますが、土曜日の午前には、日本人として、日本語補習校に通っています。

この日本語補習校というのは、日本の文部科学省の支援を受けて、日本人コミュニティーによる運営で、世界各地に設けられています。

私自身は、主人の駐在先だったタンザニアにいた時には、タンザニア・ダルエスサラーム日本語補習校で現地採用の講師をさせてもらい、ここデンマークのコペンハーゲン日本語補習校でも、講師をしています。

タンザニアの補習校は私がいた2005年頃は全校生徒10名-15名のとても小さい学校でしたが、その殆どは大使館やJICAの国際協力関係の方の駐在のご子弟で、午前中はインターナショナルに通っていて、日本語力の維持の為に、平日午後毎日2時間補習校に通っていました。

従って、家庭の言語は日本語で、学校の言語は英語という生徒さんが多く、日本語で、社会や理科や算数の専門用語を学ぶことや、漢字力の維持が課題でした。特にはじめての駐在の場合には、はじめ英語の学校ではみんな苦労していたと思いますが、日本語が第一言語の生徒さんが多く、補習校も毎日2時間ずつあったので、日本語力が高いお子さん達が多かったです。

デンマークのコペンハーゲンの補習校は、幼稚部も入れて全校生徒100名程の学校ですが、その殆どは、うちの子達のように、保護者のうち一人が日本人で、もう一人はデンマーク、スウェーデン、またはその他の国の方という二文化児です。日本語は第2言語という生徒さんがほとんどですが、日本語の口頭での表現力の向上と、漢字の習得、日本語で自由に読み書きができるようになることを目指して頑張っています。

日本でも、近年小学生から英語の授業が始まり、多言語教育に一層の関心が高まっているかと存じますが、息子たちを見ていて、改めて、多言語教育というのは、特に英語と日本語の両方をマスターするのは、大変だなと思っています。

11歳の息子は、1年生から英語の授業が始まりました。以前はデンマークでは英語の授業が始まるのは4年生からだったのですが、英語教育の重要性が高まっているということで、1年生から始まることになりました。

我が家はうちでは夫婦およびお父さんと子供たちはデンマーク語で話しており、私と子供たちは日本語で話をしていますので、英語は滅多に話しません。ですが、いつどこで覚えたのか、11歳の息子は英語の児童書を普通に読み、映画やユーチューブも英語で楽しみ、習っているフェンシングの先生の半分くらいがたまたまフランスなどから来た外国人で英語で指導なさっているのを、普通に理解しています。

これはうちの息子の頭がどうこうということではなく、デンマーク語と英語が、やはり同じヨーロッパ言語で、言葉の違いは様々あるにしても、文法の基本的な構造が主語+述語+目的語または形容詞という順番であり、パズルのように単語を英語に置き換えれば、大体問題なくデンマーク語から英語に、またはその逆の言語として成立するということに起因しているのだろうと思います。

実際、デンマーク人は、普段英語を使っていない職種の人でも、大抵の人が、アクセントはあるものの、大変流暢に英語を話し、自分の言いたいことは多少複雑なことでも長い文章で説明できます。例えば、外国から駐在の方は、英語で生活していても全く問題になる場面がないと思います。

しかし、日本語に関しては、例え母親が日本人で台所でのお母さんとの日常会話は日本語だったとしても、年令とともに複雑になっていく自分の言いたいこと、説明したいことを日本語で表現し、漢字を自由に操るのは、相当意識して日頃から研鑽を積んでいかないと、難しいです。

私は中学生の時に普通に日本の学校で英語を学んだ後、大学生の時にイギリスに留学し、その後大人になってからデンマークに住むようになり、デンマーク語を習得しましたので、大きくなってから外国語を学習する大変さを実際に経験しましたが、日本以外の国で日本語を半ば母親に押し付けられて学んでいる息子たちを見ていて、外国人が日本語を学ぶのも、相当大変だろうと思います。

毎日ネイティブの母が日本語で語りかけていて、まだ子供の柔軟な頭であっても、日本語で漢字を使って、文章の主語や述語の関係がおかしくならないように、「てにをは」を正しく使って文章を書くのはとても難しいようです。5年生の息子の文章は、日本に住む日本の学校に通うお子さんでしたら、2年生位の子が書くと思われる稚拙な文章になってしまいます。口頭で説明する際には息子の日本語は言いたいことはほぼ正確に伝えられているようなので、さほど問題なく聞こえるのですが、書くという作業は、また別の能力を要するようです。特に日本語は、話し言葉と書き言葉で異なる言い回しを使い、漢字も多いためです。

このことを思うと、日本の方の多くが、話したり聞いたりするのは苦手な方でも、英語の文章を書いたり読んだりすることができるというのは、却ってすごいことなのではないかと思っています。

日本語の表示や漢字の表記が身の回りにない環境で、日本語の学習、特に漢字の学習や読み書きの習得をするのは簡単なことではないようで、親子で悪戦苦闘中です。

毎朝息子たちは見開き1ページの教科書の音読と、毎週十問の漢字テストの勉強をしておりますが、覚えたそばから忘れていくようで、なかなか定着が難しいです。

ニンテンドー3dsの妖怪ウォッチのゲームが、長男とデンマーク人の友達3人の間で流行った時には、息子は日本語のソフトでゲームをしましたので、私が教えない単語なども覚えることができ、日本語への興味も増して、とても助かりました。

例えば、銭湯で買えるアイテムだというフルーツ牛乳を、次回日本に行ったら飲んでみたいと言ったのには笑ってしまいましたし、驚きました。

日本のものに興味を持ってもらうのは、日本人の母親としてとても嬉しいことです。日本のポケモンや、任天堂や、忍者や、空手は、デンマークの子供達にもとても人気があります。うちの息子達も、楽しいものやおいしいものがたくさんある日本が大好きで、日本の魅力自体が、日本語学習のモーティベーションになっています。

次男はサッカーが大好きなのですが、YouTubeで日本語のユーチューバーの人のものなら、サッカーのゲームの実況中継やサッカーのハイライトシーンのビデオなどを見てもいいと言いましたら、喜んで見ています。どこまでわかっているのかはわかりませんが。。。

Wiiで遊ぶ FIFA のゲームも、うちのは日本語版なので、サッカーにつられて日本語も合わせて楽しく覚えてくれたらいいなと願っています。

一方で、海外で子育てをする日本人母には、もちろん様々な考え方の方がいらっしゃり、土曜日に日本の学校の教科書を使って国語と算数を勉強する補習校に通っていないお子さんもたくさんいらっしゃいますし、日本でも、英語圏に教育移住や留学をされる方も多いと聞きますので、日本人でももはやグローバル社会で生き抜けるよう、日本に捉われず、世界のどこでも逞しく生きていけるように、日本語に時間を使わせるよりも、英語や金融リテラシーやITや芸術を学べる機会を提供し、能力を伸ばしてあげる機会を増やすべきといった考えにも納得しますので(実践できていないですが。。。)こうして日本で育つ日本人と同等とまではいかなくても、準ずる位の日本語を身に着けてほしいと思うのは、日本人母のエゴなのだろうかとふと思うこともあります。日本語教育を息子たち(もう少し大きくなったら娘にも)に半ば強いているのは、私が単にそれが一番教えやすい得意分野だからということで、日本語を使って将来この子たちがお金を稼ぐという可能性は実際もしデンマークに住んでいたら少ないだろうし、もっとこの子たちが子供時代の時間を使うにふさわしいことがあるのかもしれないと思うこともあります。

ただ、補習校を毎年卒業していく中学3年生の生徒さんたちは、お友達が日本語の宿題をしなくていい中で宿題して、土曜日に早起きして補習校にも行って、大変だったけれど、日本は大好きだし、日本で周りの人と日本語で話せるし、書いてあるものも読めるようになって、嬉しいし、続けてよかった、支えてくれた家族に感謝している、と一様におっしゃっています。

日本で英語を学ぶのも大変ですが、日本以外の地で日本語を学ぶのも大変なのだなと思います。時々こんなに自由なデンマークで日本のワークやドリルを子供たちに無理強いしていいのかなと迷いながら、日本人としてのアイデンティティーも大切に思ってほしいと願い、諦めたら終わりなので、半ば私が子供たちに付き合ってもらっているのかもしれませんが、日々日進月歩で息子たちと日本語学習を続けています。

デンマークでも、とりあえずイースター明けの4月13日まで合計4週間も学校や保育園が閉鎖となり、

娘はまだ一人で遊べる時間が1日3分あるかないかで、

うちの男の子たちは家でエネルギーを持て余しております。。。

だらだらしがちな息子たちに家庭学習に取り組ませるのも難しく、

子供たちの勉強を監督しながら在宅で仕事をするということの難しさを感じます。。。

私のガイドや通訳やご視察や撮影のご依頼もすべてキャンセルまたは延期となり、先が見えない状態です。

一方、デンマークもだいぶ明るくなり、空にはお日様が出るようになってきました!

早くコロナが収束して、日常の生活が戻ることを祈念してやみません。

皆様も、どうかお体を大切になさってください。

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北欧デンマーク通信 

北欧の福祉や環境政策、さらには心地良いを意味するヒュッゲで知られるデンマーク。

国民みな共働きでワークライフバランス重視の考え方、生き方の、実際どうなの?を、

2003年からデンマークに在住の公認ライセンスガイド・通訳・コーディネーター&主婦で3人の母親の、

ウィンザー庸子がお伝えします。

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