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デンマークで増える、強制的養子縁組

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北欧デンマーク通信

デンマークの教育や生活、働き方、制度やデンマーク人の考え方について

こんにちは!デンマーク公認ライセンスガイド・通訳・コーディネーターのウィンザー庸子です。

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デンマークの人口は約580万人で、これは兵庫県の人口規模とほぼ同じとなっています。ちなみに、コペンハーゲン市の人口は市内が約65万人、市外の住宅地なども入れたコペンハーゲン圏では約130万人で、これは神戸市の人口規模に匹敵します。国土の大きさは九州くらいです。

我が家には、デンマーク人の主人、デンマーク人でもあり日本人でもある、中学校1年生と、4年生の男子2人と、1歳のちょうどお誕生日の日から保育園に入った3歳の女子1人と、日本人の私がいます。

そこで私たちがデンマークで生活する中で感じる、デンマークの教育や、仕事や、生活や制度、デンマーク人の考え方について、お話したいと思います。

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デンマークで増える、強制的養子縁組

デンマークでは2020年、30人の子供が家族の了承を得ずに、養子に出されました。

強制的に子供を養子に出すケースは、2016年にはたった一件でした。しかし、2015年に法律が改正され、市が両親の了承を得ずに子供を養子に出すことが容易になったことから、強制養子縁組が増えてきています。

デンマーク人権協会のアネッテ・ファイエ・ヤコブセン上級研究員は、「強制養子縁組は、長年ほとんど行使されてこなかった方策でしたが、近年急激に増えており、この傾向は続くものと思われます。」と述べています。

デンマークでは元旦に国民に対して新年の抱負を述べるのが恒例ですが、2020年新年の抱負でメッテ・フレデリクセン首相は、より多くの養子縁組を望むことを述べていました。「小さな子供にとって最も重要なことは、安心と愛情と安定の中で育つことです。その為、より多くの難しい家庭環境に置かれた子供が養子に出されるべきです。」

2015年の法改正以降、市は子供の両親が養育できないことを文書化する代わりに、明らかにすることが出来れば、子供を養子に出すことが出来るようになりました。

しかし上述のデンマーク人権協会アネッテ氏は、「現在でも、これを行使する市と、全くしない市があります。」と述べており、デンマークの全ての自治体が強制養子縁組を行っているわけではありません。

デンマークの人口の1%を有するロラン市は、2020年デンマーク全体で行われた強制養子縁組の3分の1に当たる、10人の強制養子縁組を行いました。

現政権の社会民主党に属するロラン市のホルガー・スコウ・ラスムセン市長は、「ロラン市には、この20年間に他市から移り住んだ、多くの難しい状況にある家族が居住している為かもしれません。ロラン市には、大変多くの里子に出されている子供もいます。」と述べます。

これに対して、上述のデンマーク人権協会アネッテ氏は、「難しい状況にある家族が特定の市に集まってきているという事実もありますが、ロラン市においては、それだけでなく、強制養子縁組を可能にすべく、専門家を一人雇用したことが要因となっています。」と述べます。

ロラン市は養子縁組アドバイザーという肩書の職を作り、この職に就く職員を一人雇用しています。しかしロラン市のホルガ―市長は、専門の職員を置いたことで、より多くの子供を養子に出そうという意図があるわけではなく、あくまでも法に従ったのみだと強調します。「強制養子縁組に関する法制度は複雑なので、これに特化する職員を置いたのです。法律は、長年に渡って家族の元を離れて里子に出されることが予見される場合には、養子縁組はより良い代替策となることを、市は検討すべきであると規定しています。」

ロラン市とその隣のグルボーソンド市は、2020年にデンマークで実行された養子縁組の半分を担っています。

政府支持政党であるデンマーク人民党の社会問題代表カリーナ・アズブール議員は、市が強制養子縁組を実行するにあたり、経済的な要因がどの程度関わっているかに関して質問しています。「私は強制養子縁組の案件数が急激に増えていることに関して、子供の為に行われたのか、それとも、経済的な効率が考慮されたのかを非常に懸念しています。」

強制養子縁組に至るのに対して、子供を市が雇用する里親の下に里子に出すのは、市にとって非常にお金がかかります。

カリーナ議員は、「強制養子縁組してしまえば、その子供に対して市は、児童養育施設で保護したり、里親の下で養育する費用が掛からなくなるのですから。もちろん、市は子供への責任を全くなくしてしまおうと思っているわけではないでしょうが、この分野にかかる費用を見ると非常に高額なので、もっと制度的に、強制養子縁組を推し進めようと思ったのではないでしょうか。その方がずっと安くつきますから。」と述べます。

ロラン市のホルガ―市長は、「私達は費用を考えているわけではなく、あくまでも法律を遵守しようとしているまでです。つまり、両親が関わった方がいいということで長期に渡る里親養育をするのがいいのか、それとも養子縁組をしてしまった方がいいのかということにおいて、私達は養子縁組をした方が子供はより安心して生活できると思うのです。」と述べています。

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北欧デンマーク通信 

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