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デンマークで経済補償にもかかわらず倒産した3000社

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北欧デンマーク通信

デンマークの教育や生活、働き方、制度やデンマーク人の考え方について

こんにちは!デンマーク公認ライセンスガイド・通訳・コーディネーターのウィンザー庸子です。

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デンマークの人口は約580万人で、これは兵庫県の人口規模とほぼ同じとなっています。ちなみに、コペンハーゲン市の人口は市内が約65万人、市外の住宅地なども入れたコペンハーゲン圏では約130万人で、これは神戸市の人口規模に匹敵します。国土の大きさは九州くらいです。

我が家には、デンマーク人の主人、デンマーク人でもあり日本人でもある、中学校1年生と、4年生の男子2人と、1歳のちょうどお誕生日の日から保育園に入った3歳の女子1人と、日本人の私がいます。

そこで私たちがデンマークで生活する中で感じる、デンマークの教育や、仕事や、生活や制度、デンマーク人の考え方について、お話したいと思います。

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デンマークで経済補償にもかかわらず倒産した3000社

デンマークが2020年からのコロナ感染拡大防止ロックダウンの為に倒産または廃業した企業に支払った金額は5億クローネ(約87億円)に上りました。

デンマーク政府が給与補填やその他の経済補償を行ったにもかかわらず、ユトランド半島中部の肉屋、アマー島のカフェ、歯科、広告会社等、2819企業が2020年に倒産または廃業しました。これら倒産または廃業した企業が倒産または廃業までに受け取った経済補償額の総額は、5億7200万クローネ(約100億円)でした。

倒産、廃業は今後更に増えると見られています。

経済補償を受け取ったにもかかわらず2020年に廃業した企業の一つは、アマー島にあったレストラン、ランブラ-バー&グリルでしたこのレストランは2012年創業で、16名の従業員と120席を持っていました。顧客の多くが、周辺にある、企業、ホテル、国際会議センター、スタジアムからのビジネスマンでした。コロナの為に、国際会議、会議、出張がなくなり、訪れる客がいなくなりました。

オーナーのティモ・ホフマン氏は、「注文書に巨大な消しゴムが現れたかのようでした。満席だったのが、数時間の間に注文がゼロになってしまいました。」ティモ氏は、従業員の給与補償をすぐに申請しました。

「1回目のロックダウン時には、テイクアウト営業を始めましたが、すぐに、立ち行かないということが分かりました。経済的に苦境に立たされたのです。飲食業の多くは利益率が低く、見た目よりも経済状態が健全でないことも多いです。」

ティモ氏は、更なる経済補償を申請するのを止め、その代わり賃貸契約を解約し、弁護士に電話をかけて倒産することに決めました。「このレストランの為に何千時間も費やしてきたのに、そしてコロナとロックダウンがなければの営業できていたはずなのに、倒産を選択しなければならないことは、とても妙な気がしました。」

デンマークの会計士業界を代表するFSRは、経済補償を受けながらも倒産、廃業した915社に関わってきました。その3分の1強が、コロナ前から赤字や借金を抱えていました。しかし同時に、半分以上は、経済状態が健全で、経営もうまく行っていました。

FSRのシャーロッテ・イェプセン会長は、「経済状態が健全で、経営もうまく行っていたのに倒産、廃業したのは、市場が消失してしまい、この危機を乗り越えることができなかった、ロックダウンの影響を大きく受けた企業でした。」と述べます。

同時にFSRは、政府の経済補償が企業にとって非常に大きなプラスの影響も及ぼし、デンマーク統計局の数字が示すように、倒産者数がロックダウン以前と比べてあまり上がっていないと述べます。

EYの経営者で会計士のカイ・グロシャウ氏は、経済補償で企業に多額の資金が投入された為、予想されていたよりも倒産した企業の数は少ないと述べます。「多くの企業が、現在様々な融資や政府からの経済補償があることだけで、存在できています。」

その中でも、企業は現在、滞納している消費税やその他の税を支払う為に、政府から融資を受けることができます。しかし、この融資は2022年には返済しなければなりません。

カイ氏は、「融資返済時には、多くの企業が倒産を迫られることでしょう。長期間に渡って赤字を政府からの融資で賄うというのは経済的な対処法として正しくありません。金融機関から融資が受けられなくなりますから。」と述べます。

しかし上述のシャーロッテ氏、カイ氏の両方が、政府による経済補償は経済界の救済に寄与したと判断しています。倒産に至った企業に支払ってきた経済補償は、政治的に計算済みのリスクだったと述べます。

シャーロッテ氏は、「倒産した企業が受け取ってきた経済補償は、無駄ではありません。その企業の出資者や取引企業が、その経済補償で生き延びることができた可能性があるからです。この意味で、経済補償は経済界を救済したと言えます。」と述べます。

産業省シモン・コレロップ大臣は、経済補償は、経済補償がなければ立ち行かなくなっていた可能性のある企業にとって助けになったと考えています。「産業大臣として、企業のケアをしなさすぎるよりは、しすぎる位の方がいいと思っています。当然ながら、最も効率の良い方法を常に探らねばなりませんし、探ろうと努力もしています。」と述べます。

上述のティモ氏は、アマー島のレストランは廃業しましたが、経済補償のお陰で、ヴェストアマー地区とボーンホルム島に所有しているレストランの営業を継続させられていることを嬉しく思っています。

ティモ氏は、「従業員は解雇しないと決めたので、毎月5-10万クローネ(約87万-174万円)が必要です。経済補償のお陰で、経営を続けていられます。しかし同時に、自己資金も自分の会社に投入しなければなりませんでした。」と述べます。

現在ではデンマークは社会の再開が進み、現在ではワクチン接種、コロナ罹患の後回復、または72時間以内のコロナ抗原検査陰性結果で取得できるコロナパスの提示でレストランの屋内飲食も再開されています。

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北欧デンマーク通信 

北欧の福祉や環境政策、さらには心地良いを意味するヒュッゲで知られるデンマーク。

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2003年からデンマークに在住の公認ライセンスガイド・通訳・コーディネーター&主婦で3人の母親の、

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