デンマークのミートゥー運動-#MeToo

北欧デンマーク通信

デンマークの教育や生活、働き方、制度やデンマーク人の考え方について

こんにちは！デンマーク公認ライセンスガイド・通訳・コーディネーターのウィンザー庸子です。

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デンマークの人口は約580万人で、これは兵庫県の人口規模とほぼ同じとなっています。ちなみに、コペンハーゲン市の人口は市内が約65万人、市外の住宅地なども入れたコペンハーゲン圏では約130万人で、これは神戸市の人口規模に匹敵します。国土の大きさは九州くらいです。

我が家には、デンマーク人の主人、デンマーク人でもあり日本人でもある、中学校1年生と、4年生の男子2人と、1歳のちょうどお誕生日の日から保育園に入った3歳の女子1人と、日本人の私がいます。

そこで私たちがデンマークで生活する中で感じる、デンマークの教育や、仕事や、生活や制度、デンマーク人の考え方について、お話したいと思います。

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デンマークのミートゥー運動-#MeToo

2017年ハリウッドで始まったミートゥー運動は、多くのデンマーク人にとってはアメリカでの出来事として捉えられましたが、一部のデンマーク人女性は、自分たちも経験した問題でもあると感じました。

ダンサーでもあり作家でもあるミエ・マータ・モルトケ氏は、街で当たり前のようにお尻に手を載せてきた男性のことと、自分がどのようにして男性の誘いを断ったかを、#MeTooのハッシュタグをつけて発信しました。モルトケ氏は、他の女性にも、自分の体は自分のものであり、断ってもいいのだということを伝えたかったと述べます。多くの女性がモルトケ氏に、自分も同様の経験があると返信し、議論が始まりました。モルトケ氏自身、セクシズムの問題は、人の認識を変えることなので、すぐには解決しないと理解していましたが、問題提起し続けることが重要であると考えています。

これを受けて2017年、デンマーク国営放送のインターンをしていたアニカ・ウェターリング氏も、幹部に手紙を送り、多くの企業内の文化と構造を変革するよう求めました。

企業内の管理職が、問題を認識し、責任のある対応をすべきであると考えたのです。

例えば匿名での申告を可能にし、外部調査を行い、企業文化について職員を話をする必要があると考えています。若く、企業内ヒエラルキーの最下層にいる職員が表立って訴えることは難しいからです。

多くの人はそうでなくても忙しいので、男性と女性の理解が足りないから起こるいざこざと捉えてしまいますが、この問題は権力に関する問題だと述べます

2020年8月、コロナ禍のデンマークでミートゥー運動は、2017年時より大きな関心を集めました。ズール・コメディー部門の授賞式に登壇したソフィー・リンデ氏が、自分が18歳の時、デンマーク国営放送で権力を握る男性から、オーラルセックスを求められ、これを断ったらメディア界での道は閉ざされると脅されて断ったエピソードを披露したのです。あの時断ったにもかかわらず、私は今ここにいる、あなたが誰か、私は知っているのだと。

リンデ氏は、彼女に圧力をかけた人の名前に言及することはしませんでしたが、メディア界の闇を公表したとして、多くのデンマーク人に衝撃を与え、この問題に関して再び考える契機となりました。

2020年のデンマークのミートゥー運動は、メディア界にとどまらず、政界まで影響を及ぼしました。お茶の間の人気番組の司会者を長年務めてきたイェス・ドーフ・ピーターセン氏や、法務大臣、研究大臣を経て、コペンハーゲン市長だったフランク・イェンセン氏など、多くの著名人が辞職に追い込まれました。

ロスキレ大学のメディア文化研究者、リッケ・アンドレアセン氏は、2017年には、デンマークではミートゥー運動は、一対一の個人的な、同意するか反対するかの二者択一ができる問題として、批判的に捉えられてしまったが、2020年には、悪者探しやセクシズムが存在するか否かを問われるのではなく、企業や社会の文化的、構造的な問題として捉えられたと述べます。

上述のアニカ・ウェターリング氏は、セクシズムが権力に関する構造的な問題であるから故、ソフィー・リンデ氏は、18歳の時のエピソードを、十分に活躍の場を得た今はなしているのだと述べます。

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2003年からデンマークに在住の公認ライセンスガイド・通訳・コーディネーター＆主婦で３人の母親の、

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