デンマークと持続可能なエネルギーの開発

デンマークと持続可能なエネルギーの開発

北欧デンマーク通信

デンマークの教育や生活、働き方、制度やデンマーク人の考え方について

こんにちは！デンマーク公認ライセンスガイド・通訳・コーディネーターのウィンザー庸子です。

北欧デンマークで私が見聞きすること、感じることをお話しています。

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デンマークの人口は約580万人で、これは兵庫県の人口規模とほぼ同じとなっています。ちなみに、コペンハーゲン市の人口は市内が約65万人、市外の住宅地なども入れたコペンハーゲン圏では約130万人で、これは神戸市の人口規模に匹敵します。国土の大きさは九州くらいです。

我が家には、デンマーク人の主人、デンマーク人でもあり日本人でもある、中学校1年生と、4年生の男子2人と、1歳のちょうどお誕生日の日から保育園に入った3歳の女子1人と、日本人の私がいます。

そこで私たちがデンマークで生活する中で感じる、デンマークの教育や、仕事や、生活や制度、デンマーク人の考え方について、お話したいと思います。

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デンマークと持続可能なエネルギーの開発

デンマークでは、2020年までに電力の50％を風力発電で賄うという国家目標を達成し、今後は2050年までに、CO2の排出量を０にするという野心的な目標を掲げています。

自然エネルギーを活用した持続可能なエネルギーの開発に積極的で、特に

風力発電に力を入れています。

通常、自然エネルギーのみに頼るのは、電力供給の安定性の確保が難しいとされています。デンマークでは、風が吹かないときはどうするのかというと、デンマークは、スマートグリッドという電力のパイプラインで、近隣のノルウェー、スウェーデン、イギリス、ドイツとつながれており、ノルドプールという電力市場で、その時点で最も安価な電力が即時に売買されています。

電力が足りない時には、近隣諸国から電力を購入し、また、デンマークの風力発電の供給量が需要を上回っている時には、近隣諸国に売られていくので、需給のバランスが常に取れていて、安定的な電力の供給が可能になっているのです。

実際、風力発電のタービンも、例えば5機ならんでいる場合、その時の需要に合わせて、例えば2機のみ羽が回っていて、残りの3機はやる気ない感じで止まっていることがあります。

これは、電力は作りすぎるとどこかに送電しなくてはならなくなりますので困るのと、電力価格が需要を上回ることによって必要以上に下がってしまうことを防ぐ為敢えて運転する機を制限しているのです。

自然エネルギーによる発電で安定的に電力を供給する為には、様々な自然エネルギーをその時点の環境に応じて組み合わせ、またデンマークだけでなく、近隣諸国と電力市場で電気を売買することが肝要となっています。

その為には、電力を売り買いする近隣諸国と政治的に安定した関係を築いていることが必須となるのですが、政治体制の異なる中国、ロシア、北朝鮮が隣国関係にある日本では、すぐには地政学的にとても考えられないかもしれません。

しかし日本の食の自給率は既にカロリーベースで37％ですので（出典：農林水産省：食の自給率）、食料において他国の力を借りなければ日本はやっていけない状態になってから長年が経っています。

更に、エネルギー分野においては、東日本大震災による原発事故以降、日本は持続可能な自然エネルギーの開発を急務としていることが、デンマークの風力発電関連会社やエネルギー省に日本からのご視察が多いことから伺えます。

従って、火力発電や原子力発電に代わる自然エネルギーによる発電を訴求する中で、電気を他国と輸出入して分かち合うということも、将来実現するのかもしれません。

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北欧デンマーク通信　

北欧の福祉や環境政策、さらには心地良いを意味するヒュッゲで知られるデンマーク。

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