デンマークでお勧めの美術館―カールスバーグ美術館

北欧デンマーク通信

デンマークの教育や生活、働き方、制度やデンマーク人の考え方について

こんにちは！デンマーク公認ライセンスガイド・通訳・コーディネーターのウィンザー庸子です。

北欧デンマークで私が見聞きすること、感じることをお話しています。

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デンマークの人口は約580万人で、これは兵庫県の人口規模とほぼ同じとなっています。ちなみに、コペンハーゲン市の人口は市内が約65万人、市外の住宅地なども入れたコペンハーゲン圏では約130万人で、これは神戸市の人口規模に匹敵します。国土の大きさは九州くらいです。

我が家には、デンマーク人の主人、デンマーク人でもあり日本人でもある、中学校1年生と、4年生の男子2人と、1歳のちょうどお誕生日の日から保育園に入った3歳の女子1人と、日本人の私がいます。

そこで私たちがデンマークで生活する中で感じる、デンマークの教育や、仕事や、生活や制度、デンマーク人の考え方について、お話したいと思います。

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デンマークでお勧めの美術館―カールスバーグ美術館

空間も作品も素敵な、ヨーロッパらしい美術館です。並んだりすることもなく、ゆったりと静かに鑑賞することが出来ます。是非旅行者の方にもお勧めしたい、私は大好きな場所です。

今日ご紹介するカールスバーグ美術館は、カールスバーグの創始者の息子であるカール・ヤコブセンの収蔵品、約1万点を展示している美術館です。

この美術館に集められている作品は、主に2つの分野に分かれます。一つは古代美術、もう一つは現代美術です。

古代美術に関して、この美術館は北欧最大の収蔵品数を誇っています。エジプト、ギリシャ、エトルスキ、ローマから集めれられた3500年前の彫刻が展示されています。

現代美術に関しては、19世紀及び20世紀のデンマークやヨーロッパの作家の作品が展示されています。特に、デンマークで著名な、エッカーバーグ、クブケの作品や、知らない人はいない蓮の花で有名なモネ、彫刻家のロダン、耳を切ったゴッホ、踊り子を描いたドガ、タヒチに行ったゴーギャンの作品があります。特に、ゴーギャンの収蔵数は、世界一です。

ゴーギャンの作品が充実しているのには訳があります。ゴーギャンには、実はタヒチに渡る前に、パリで出会ったデンマーク人の奥さんがいて、2人には5人の子供もいたのです。

結婚生活は10年も続きましたが、株仲買人だったゴーギャンが画家になると決心し、しかし絵がちっともうまく売れなかったことから、奥さんは子供達を連れてデンマークに帰ってしまったそうです。

そんな御縁から、カールスバーグの創始者の息子さんはゴーギャンの作品を数多く集めたそうです。

奥さんの里帰に付き合うゴーギャンにとってコペンハーゲンはつまらない街だったようですが、退屈しのぎだったのかデンマークの海岸を描いた絵も、この美術館では見られます。

こうした初期の作品には、まだ、筆圧と色彩の印象の強いゴーギャン独特の作風は見られず、印象派の影響を受けた柔らかな淡いタッチと色彩に驚かされます。

美術にお詳しいお客様をご案内した際に、ゴーギャンのこうした初期のあまり有名でない、いかにもゴーギャンらしい作風でない作品はなかなか日本には来ないので、驚きを得られて却って非常に面白いというお言葉をいただいたことがあります。

カールスバーグ美術館で私が一番好きなのは、実はエントランスを入った先にある、吹き抜けのホールです。ガラス張りの温室のように暖かいこの空間には、巨大な熱帯植物が植えられ、特に冬の寒い日には、南国にトリップしたかのような錯覚に襲われます。

このホールには静かに良質なランチやお茶ができるカフェもあり、鑑賞で疲れた足を休めるのに最適です！また、ショップも美術関連の本やセンスの良いお土産やインテリア用品が集まっていますので要チェックです。

荷物は地下のロッカーに預けるようエントランスの係員の方に促されますので、身軽に鑑賞を楽しんでください。

住所

Dantes Plads 7

1556 København V