デンマークの産業革命以降の庶民の生活の変遷が学べる労働者博物館

北欧デンマーク通信

デンマークの教育や生活、働き方、制度やデンマーク人の考え方について

こんにちは！デンマーク公認ライセンスガイド・通訳・コーディネーターのウィンザー庸子です。

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デンマークの人口は約580万人で、これは兵庫県の人口規模とほぼ同じとなっています。ちなみに、コペンハーゲン市の人口は市内が約65万人、市外の住宅地なども入れたコペンハーゲン圏では約130万人で、これは神戸市の人口規模に匹敵します。国土の大きさは九州くらいです。

我が家には、デンマーク人の主人、デンマーク人でもあり日本人でもある、中学校1年生と、4年生の男子2人と、1歳のちょうどお誕生日の日から保育園に入った3歳の女子1人と、日本人の私がいます。

そこで私たちがデンマークで生活する中で感じる、デンマークの教育や、仕事や、生活や制度、デンマーク人の考え方について、お話したいと思います。

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デンマークの産業革命以降の庶民の生活の変遷が学べる労働者博物館

デンマークで最も乗降客数の多い駅であるノアポートNørreport駅から徒歩5分の所に、デンマークの労働者階級の生活の歴史が学べる、労働者博物館があります。

労働者博物館は、19世紀末の産業革命と民主化運動から、戦後の経済成長までの、デンマークの社会の発展と庶民の生活の変化を、当時の生活の場を再現し、当時生きた人の人生を一家族取り上げて語ることによって伝える、体験型の博物館です。

労働博物館では、19世紀末から150年の産業革命が多くの庶民の日常生活を大きく変え、男女の役割、家族形態、地方と都市の関係に変化をもたらしたことが、1880年代に地方から都市に移り住んで産業革命を支えた労働者のアパートや、工場の作業場の再現によって語られています。

また、産業革命と共に始まったデンマークの民主化運動の歴史と焦点の変化を、19世紀末からの150年間の左派社会民主党のポスターの変遷から見ることが出来ます。

更に、戦後の復興と発展に関して、1950年代に労働者階級が消費の牽引者となった時代のアパート、洋服店や牛乳屋さんや電気屋さんといった商店、実際にデンマークの伝統的なケーキなどを楽しめるカフェが再現されています。

労働者博物館は、特に子供にとってとても楽しい博物館です。実際に昔の庶民の衣装を着たり、商店で店番や配達員をして働く様子を体験したり、ビール工場で瓶の仕分けをする仕事を体験したり、労働組合のオフィスでタイプライターを打って何か書いたり、1930年代のアパートで遊んだり、映画のセットのような昔の人の生活の場でおままごとをしながら歴史が学べるからです。

お城で王家の歴史を学ぶのとは異なり、この博物館の主役は常に労働者階級に属した庶民です。労働者博物館は、デンマークの現在の福祉社会を形成した、産業革命と民主化を担ったデンマークの名もなき多くの庶民の歴史が、その生活の場に身を置くようにして学べる、楽しく大変興味深い場で、私のお勧めの穴場な博物館です。

住所

Rømersgade 22
1362 København K

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